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3.4 衛星利用におけるマン・マシン・インターフェイスに関する調査

3.41 STARSの概要

3.4.1.1 STARSの目的
STARSの開発目的は機上で衛星利用によるリアルタイム放送番組の受信を可能にすることで、乗客へのサービスの向上を図ります。
また、このアンテナ技術は将来の大容量データ伝送を実現する第一歩となります。
3.4.1.2 システムの概要
ボーイング社は衛星放送を機上で直接受信するSTARS(Satellite TV Airborne Receiving System)と称したシステムを開発しています。
STARSはDBS(Direct Broadcast Satellite)システムの受信アンテナシステムです。STARSの特徴は1,500個のアンテナエレメントで構成したフェーズドアレーアンテナシステムです。また、衛星の追尾は航空機に搭載されている航法装置の位置、姿勢、機種方向等の情報を用いて、クローズドループによる衛星追尾(Closed−Loop Satellite Tracking)技術を用いています。
STARSは既存のエンターテイメントシステムに接続することで、衛星放送を機上で直接受信でき、ニュース、スポーツ、市場情報及び多くの放送番組等をリアルタイムで乗客にサービス提供ができます。
3.4.1.3 効果
STARSの実用化の次のような効果が期待できます。
(1)ニュース、スポーツ、株式等リアルタイム情報提供での乗客サービスの向上
(2)既存のエンターテイメント用ソフトの他に、豊富なリアルタイムのプログラムを提供
(3)レピート乗客へのサービス向上に貢献
(4)将来の空地間の大容量データ伝送へ発展性を期待
3.4.1.4実現のための課題
衛星放送を機上で受信できるシステムを実現するためには次のような課題があります。

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3.4.1.5 システム概念
(1)機能ブロック図
STARSと既存システムとの関連機能ブロックを図3.4.1−1に示す。

 

 

 

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